サヨクの嘘を暴け! 〜食品編〜

【不安商法】 猛毒ダイオキシン
【問】ダイオキシンって猛毒なんでしょ。
【答】モルモットに投与した際に、試験体の体重1kgあたり僅か600ナノグラム(0.00000006g)で半数が死 亡したために猛毒扱いされてしまいました(※01)。
 しかし、ハムスターに投与した場合は、同500万ナノグラム(0.0005g=50マイクログラム)で半数が死 亡しています。
 つまり、同じ齧歯類でも致死量にモルモットとハムスターで8000倍もの開きがあるのです。
 実は、生物には固有に苦手な化学物質があり、○○という化学物質が△△という動物に猛毒である からといって、□□という動物にとっても同様に猛毒であるとは限りません。
 少なくとも、モルモットが微量のダイオキシンで死に至ったという事実は、単にモルモットにとってダイ オキシンが猛毒であったという意味しか持ちません。

 さて、では人間に対してダイオキシンは猛毒として振る舞うのでしょうか?
 ダイオキシンを化学兵器として使った例もなければ(枯葉剤は違うよ。これについては後述)、服毒自 殺に用いた例もありません。
 人体実験を行ってもいないのですが、実は1976年にイタリアのセベソで起こった化学工場の事故によ って同地域がダイオキシンによって汚染されました。
 しかし、その後の調査で同地区のガン発生率も奇形児発生率も(極めて大量に被爆した7百名ほどを 除いて)、事故の影響が全く及ばなかった地域と比べて有意差がありませんでした(※02)。

 検索にHITするwebサイトの中に、ダイオキシンの毒性を殊更に強調し、セベソで起こった事故に於け る被害を重篤視する記事もあります(※03)が、具体的な被害数値が載っておらず、些か眉唾感が否 めないというのが正直な感想です。

※01⇒http://www.vec.gr.jp/safe/dio_17.htm
※02⇒http://www.sopia.or.jp/kotoku/NO17chlo.htm
※03⇒http://shippai.jst.go.jp/fkd/Detail?fn=2&id=CC0300002



【問】でも、ベトナムで使われた枯葉剤ってダイオキシンなんでしょ。
【答】枯葉剤=ダイオキシンではありません。
 ついでに書いておきますと、(おそらく誤解している人が多いと思いますが)枯葉剤は毒ガスとして散布された のではありません。
 茂みに隠れて行動するべトコンに対抗するために、茂みを枯らしてしまおうと撒かれたのが枯葉剤な のです。
 枯葉剤自体は普通の農薬であり、アメリカや日本で普通に使用されていたモノです。
 ダイオキシンは、この枯葉剤を合成する上で発生する物質でしかありません(※04)。

 ベトナムにおいて使われた枯葉剤の量は半端ではありません(約10年間で6400万リットル)。
 当然のことながら、その枯葉剤に含まれていた強い毒性を持つダイオキシンの量も桁違いです(2,3,7, 8TCDD166kg)。
 ベトナム市民に様々な健康被害が出たからといって、僅かでもダイオキシンが体内に入れば直ちに 猛毒として作用して健康被害や子孫に奇形児が生まれると考えてはいけないのです。
 もし、日本の農業において、当時の枯葉剤と同等に同種のダイオキシンを含む農薬が大量に使用さ れるのであれば、それは問題です。
 しかし、現在の農薬からそれら毒性の強いダイオキシンは含有していません。
 枯葉剤がベトコン以外の人々にまで不幸な結果をもたらしたこと自体は、重く受け止められるべき事 実ですが、「枯葉剤がもたらした不幸」=「これからダイオキシンが我々にもたらすであろう未来」ではあ りません。
 この混同は強く戒められるべきことです。

 なお、余談ですが、ベトちゃんドクちゃんのような結合双生児は、ベトナム以外の土地でも一定の確 率で誕生します。
 これは、「種がランダムに変化する中で、環境により適合した者が進化者として生き残る」という進化 論そのものです。
 したがって、ベトちゃんドクちゃんを枯葉剤の被害者として奉るためには、彼らが結合双生児になった 理由が、厳に枯葉剤の(あるいは枯葉剤に含まれるダイオキシンの)催奇性に因る物であることを証明しておか なければなりません。
 ところが、実際は何の科学的根拠もないままにベトちゃんドクちゃんが枯葉剤の(あるいは枯葉剤に含ま れるダイオキシンの)被害者であると断定されています。
 この点にも、どうしてもダイオキシンを悪者にしておきたい団体の利権の匂いを嗅ぎ取ってしまうの は、私の邪推なのでしょうか?

※04⇒http://www.asahi-net.or.jp/~XJ6T-TKD/env/vietnam.html



【問】でも、ダイオキシンを使って毒殺された重要人物が居るんでしょ。
【答】毒殺された人は居ません。 毒殺されそうになったのに、ダイオキシンでは毒性が低すぎて死に至 らなかった人なら居ます。
 ウクライナ大統領選・野党候補のユシチェンコ元首相です。
 ただし、これについては、ダイオキシン服毒の結果であるという(信頼できる)根拠が全く無いため、自 作自演説も囁かれています(※05)。

※05⇒http://tanakanews.com/e1130ukraine.htm



【問】でも、カネミ油症はPCBというダイオキシンを食べた所為で発症したんでしょ。
【答】確かにカネミ油症の原因は、現在のところPCDFとCo-PCBというダイオキシン類だとされていま す。
 しかし、経口で多量に摂取した結果であって、通常の生活で体内に入るダイオキシンの量で起こる症 状ではありません。
 また、被害を訴えた者の内、具体的な症状を発してして被害患者と国に認定された者の数は、14% 程度と低く、ダイオキシンが毒として機能する閾値に個人差が大きいことも明らかになっています。
 たしかにカネミ油症事件は、悲惨な結果に至った事故でした。
 再び起こる可能性があるなら、看過すべきではありません。 しかし、だからといってダイオキシンを 恰もサリンかVXガスかのように扱うのは正しい行為ではありません(※06)。

※06⇒http://www.env.go.jp/recycle/poly/index.html
 (廃業したウチの事業でも、PCB入りコンデンサの処分費用を負担させられました。引き取りの作業は、それこそサリンかVX ガスかという仰々しさでしたよ(笑))



【問】結局のトコロ、圭坊はダイオキシンをどう考えているの
【答】結局のトコロ、農薬や食品添加物に対する考え方と同じように捉えています。
 ダイオキシンの毒性を否定するつもりはありませんが、現状で閾値を遥かに下回る量しか摂取しない 物に対して、必要以上にヒステリックになって根絶を叫ぶことは愚かであると考えます。
 もちろんダイオキシンは、農薬や食品添加物と違って、人に恩恵をもたらしてくれるワケではありませ ん。
 しかし、ダイオキシンを排除する為に、国防や少子化対策,高齢者対応,経済政策,財政再建などの 急迫した諸問題に費やされるべき金と労力を徒に浪費することは無駄です。

 正直なトコロ、「もっと他にやるべきことがイッパイあるだろ」と忸怩たる想いを抱いています。

 なお、ダイオキシン自体は、塩素を含む可燃物が普通に燃焼すれば発生します。
 そういう意味で、太古から連綿と続いてきた人の営みとしての「火」や、落雷や枯れ木同士の摩擦に よって起こる「火災」などによってダイオキシンが発生します。
 少なくとも今まで、普通に生活する範囲で発生して来たダイオキシンが我々に何ら被害を及ぼしてい ない以上、(僅かな金で減らせるなら減らした方が良いと思いますし、増える傾向にあるなら抑えるべきだと思いますが) イオキシン対策は二の次で構わないでしょう。
 なにせ、私たちが住むこの国は、未来に対して抱え切れない程の問題を山積みにしているのですか ら。


参考URL
☆ダイオキシンは猛毒なのか(http://www.org-chem.org/yuuki/chemical/dioxin.html
☆大妻女子大被服学科3年生諸君への手紙(http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/Ohtsuma.htm


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